オーストラリアのスター・エンターテインメント・グループは、融資団から4.5億豪ドルのシンジケートローン契約に関する財務制限条項(コベナンツ)の免除措置を受けたと発表した。
これにより、同社は当面の債務不履行リスクを回避し、流動性確保のための時間的猶予を得た。しかし、次回の判断期日である2025年12月31日までに再度免除を得られない場合、デフォルトに陥る可能性があると警告している。
2025年6月期の監査済み決算では、最終赤字は4.28億豪ドルに縮小したものの、同社は「継続企業の前提」に重大な疑義を生じさせる複数の不確実性が存在すると認めている。純負債が4.26億豪ドルであるのに対し、手元現金は1.64億豪ドルに過ぎない。
最大の懸念は、マネーロンダリング対策監視機関AUSTRACから科される罰金である。AUSTRACは約4億豪ドルを求めているが、スター社は1億豪ドルを超える支払いは困難との立場だ。同社は、罰金が支払可能な範囲に収まり、融資団の支援が継続することなどを条件に、事業継続は可能だとの見解を示している。
Text and Image Source: IAG [Star confident of meeting financial liabilities after lenders agree latest covenant waiver]