【オーストラリア】ビクトリア州規制当局、ギャンブルによる害への対策不備でクラウン・メルボルンを非難

Victoria, Australia

オーストラリアのビクトリア州賭博・カジノ管理委員会(VGCCC)は、クラウン・メルボルンがギャンブルによる害を最小化する義務に複数回違反したとして、同カジノを公式に非難した。

調査によると、同カジノは州法で義務付けられている事前利用制限プログラム「YourPlay」を顧客が設定せずにポーカーマシンを使用することを許可していた。具体的には、2023年12月から2024年7月の間に、設定した時間や金額の上限を超えて22人の顧客がプレイを続行。さらに、他人名義のアカウントカードを使用した顧客も10人確認された。

VGCCCは、クラウン側が調査に協力的であったこと、違反が限定的であったこと、そしてすでに追加の監視やスタッフ研修などの是正措置を講じていることを考慮し、罰金は科さず、非難・勧告処分にとどめた。

しかし、VGCCCは今回の譴責が記録に残ることを強調し、今後同様の違反が起きた場合は「より深刻な懲戒処分」を下す可能性があると警告。委員長は「ポーカーマシンはハイリスクな製品であり、事業者が顧客を保護する法的・社会的義務を果たすことが不可欠だ」と述べ、事前コミットメント遵守の重要性を訴えた。

Text and Image Source: iGB [Victoria regulator censures Crown Melbourne over gambling harm failures]