マカオの認可ゲーミングプロモーター(通称ジャンケット)の総数が7月28日時点で30社となり、2023年初頭以来の最高水準に達したことが公式データで明らかになった。ただし、これは政府が設定した年間上限50社を依然として40%下回る水準である。
このジャンケット数の増加は、マカオのVIPゲーミング市場の回復と時期を同じくする。今年第2四半期のVIPバカラによる粗収益(GGR)は163.3億パタカ(約20.2億米ドル)に達し、前期比13.0%、前年同期比22.7%の増加を記録した。金融大手モルガン・スタンレーは、この成長が設備投資の増加やジャンケット数の回復、エンターテイメント主導のVIP顧客獲得によるものだと分析している。
しかし、ジャンケット業界が直面する課題は依然として大きい。新ゲーミング法ではカジノ事業者との収益分配が禁じられ、手数料収入のみが許可されている。さらに、事業者自身がVIP顧客を直接管理する「ダイレクトVIP」との競合や、限られた市場を巡るジャンケット間の熾烈な競争も収益を圧迫している。
業界関係者からは、新規参入がある一方で、厳しい市場環境から撤退する業者も現れる可能性が指摘されている。
Text and Image Source: GGR ASIA [Macau licensed-junket tally rises to 30, highest since Jan 2023]